2008年01月07日

とっても心温まるお話

いつも取っているメルマガの中から・・
「泥かぶら」への言葉

今日は、ちょっと感動的で気持ちが明るくなる、大好きな話です。

長い話なので、時間がとれるときにお読みくだされば幸いです。


▼演劇「泥かぶら」をご存じでしょうか。

 昭和27年の初演以来、国内外で7000回以上も上演されている名作。

 そして「愛のしずく」のように心洗われる美しい劇です。

 今日は、そのストーリーをご紹介します。



▼昔、ある村に顔の醜い少女がいました。

 孤児で、家もなく、森の落葉の中にもぐり、橋の下に寝る。

色は真黒、髪はボウボウ。着物はボロボロ、身体は泥だらけ。

少女は、その醜さゆえに、「泥かぶら」と呼ばれていました。
 


▼子どもからは石を投げられ、唾を吐きかけられ、
泥かぶらの心はますます荒み、
 
 その顔はますます醜くなっていくばかりです。

 「あたしはこれからどうしたらいいの…」
 
 夕日を見ながら、悲しくなり考え込むのです。



▼ある日のことです。

 泥かぶらがいつものように荒れ狂い、
 「美しくなりたい!」と叫んでいるところへ
 
旅の老法師が通りかかりました。

「これこれ、泥かぶらよ。
 そんなにきれいになりたいと泣くのなら、
 その方法を教えてしんぜよう。」

「3つある。
まず1つは、自分の醜さを恥じないこと。
 
2つ目は、いつもにっこりと笑っていなさい。
 
そして3つ目は、人の身になって思うことじゃ」



▼泥かぶらは、激しく心を動かされます。
 
 というのも、それらは、今までの自分と
 まったく正反対の生き方だったからです。

 「この3つを守れば村一番の美人になれる」

 法師の言葉を信じた泥かぶらは、
 その通りの生き方をしはじめます。

 しかし、急に態度の変わった泥かぶら見て、
 村人は不審に思うばかりか、嘲笑し、中傷するのです。



▼ある時、事件が起こります。

 事の発端は、村一番の美人で一番お金持ちの庄屋の子、
こずえでした。

 彼女がどうしたことか、「助けて」と叫んで、
 泥かぶらのところに走って来たのです。

 こずえは、日頃から泥かぶらを嫌っていじめていた者の一人です。

 何かわけがあるに違いありません。

 果たして、こずえの後ろから、
 父親の庄屋が鞭を持ってやって来ました。

 庄屋は、命よりも大切にしていた茶器を割られたことで、
 怒り心頭に達していました。

 「泥かぶらが、割ったんだ」
 
 父親の怒りを逃れるために、こずえは、
 日頃から評判の悪い泥かぶらに罪を着せていたのです。



▼怒り狂ったような庄屋は、娘の言うことを信じて疑いません。

 泥かぶらを見つけると、容赦なく鞭で打って、
 折檻(せっかん)をし始めました。

 泥かぶらは、すべてを悟り、黙ってその鞭を受けました。

「人の身になって思うこと」という法師のあの言葉を思い出し、
「助けて」と頼んだこずえの願いを聞き入れたのです。

 何度も何度も鞭で叩かれ、ひどい言葉を浴びせられながらも、
 泥かぶらはこずえを助けるために、最後まで耐え忍びました。



▼「もうやめよう。お坊様がおっしゃった3つの言葉、
  あんなことで私は良くなるとは思えない」

 泥かぶらが全身ボロボロになって、
 また丘の上の夕陽を見ながら泣いていた時でした。

 後ろからそっとやってきた人がいます。

 こずえでした。

 「助けてくれてありがとう。
  本当に悪い事をした。
  これは私の宝物だから、あんたに、もらってほしい」

 そして、自分が一番大事にしていた櫛(くし)を差し出したのです。



▼この時、泥かぶらは自分が報いられたことを知りました。

 生まれて初めての経験に、泥かぶらは声をふるわせながら、
 こずえに言います。

 「その櫛はいらないから、
  その心だけでいいから・・・
  どうかこれからあたしと、仲良くして・・・」

 こずえは泣きながらうなずきました。

 そして、泥かぶらの頭の泥を払い、櫛で髪の毛をすいてあげて
 かたわらの花を挿してあげるのでした。



▼それからです。泥かぶらの人生が好転してしていったのは・・・。

 村人たちの泥かぶらへの評価がどんどん良くなっていきます。

 そうなればなおさら、泥かぶらはお坊さんの3つの言葉を
 さらに実践していきます。

 喘息持ちの老人には山奥に入って薬草を取って持ってきたり、
 子供が泣いていたら慰めてやったり、子守りをしてやったり、
 人の嫌がることでもニコニコしながら次から次にしていきます。

 すると、心も穏やかになっていき、
 あれほど醜かった表情が消えてなくなっていきました。

 村人のために労をいとわずに働く泥かぶらは、
 次第に、村人にとってかけがえのない存在になっていったのです。



▼ところが、そんなある日、村に恐ろしい「人買い」がやってきました。

 人買いは借金のかたに、一人の娘を連れていこうとします。
 
 泥かぶらと同じ年の親しい娘です。

 「いやだ、いやだ」と泣き叫ぶ娘の姿を見ていた泥かぶらは、
 人買いの前に出て、自分を身代わりをしてくれと頼みます。



▼こうして、売られていく泥かぶらと人買いとの都への旅がはじまります。

 そんな時でも泥かぶらは、法師の3つの言葉を忘れませんでした。

 ・自分の顔を恥じない。

 ・どんな時にもにっこり笑う。

 ・常に相手の身になって考える。



▼ですから、旅の途中、毎日毎日、何を見ても素晴らしい、
 何を食べても美味しいと喜びます。
 
 どんな人に会っても、その人を楽しませようとします。

 「売られて行くというのに、
  おまえはどうしてそんなに明るくしていられるのだ」

 不思議がる人買いに、泥かぶらは、
 自分の心にある美しく、楽しい思い出だけを、
 心から楽しそうに話して聞かせるのでした。

 そんな泥かぶらの姿に人買いは、激しく心を揺さぶれます。


 
▼親に捨てられ、家もない娘が不幸でなかったはずはない。

 それなのに、誰に対しても恨みごとを言わず、
 むしろ村人たちに感謝さえしている。

 そして、この自分に対しても、
 楽しい話ばかりして喜ばせようとしてくれている。

 それに引きかえ、それに引きかえ・・・

 ああ、自分のこれまでの生き様はなんだったのか・・・。



▼月の美しい夜でした。

 人買いは、泥かぶらに置き手紙を残してそっと姿を消します。
 
 手紙にはこんな言葉が書かれていました。

 「私はなんとひどい仕事をしていたのだろう。
 
  お前のおかげで、私の体の中にあった仏の心が目覚めた。

  ありがとう。仏のように美しい子よ」


 泥かぶらはそのときはじめて、法師が自分に示してくれた、
 教えの意味を悟り、涙するのです。



▼・・・というお話。


 わたしたちは、
 自分の運命を変えることができるんですね。

 自分の何かを変えることによって・・・



★ あなたが幸運になれるヒント ★

  自分が変わることによって運は開ける。
                                (^.^)

「泥かぶら」への言葉

  ・自分を恥じない。
  
  ・人に笑顔で接する。
  
  ・人の立場になって考える。                       

朝からとっても気分がよくなりました!

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posted by tyaki at 06:44| 兵庫 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする